○四万十市個人情報保護条例
平成17年4月10日
条例第14号
(目的)
第1条 この条例は、市が保有する個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な事項を定めることにより、個人情報の開示及び訂正を請求する権利を明らかにするとともに、市民の基本的人権の擁護を図り、公正で民主的な市政の実現を図ることを目的とする。
(1) 実施機関 市長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会及び議会をいう。
(2) 個人情報 個人に関する情報であって、次のいずれかに該当するものをいう。
ア 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。)で作られる記録をいう。以下同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号(個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第2条第2項に規定する個人識別符号をいう。以下同じ。)を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
イ 個人識別符号が含まれるもの
(3) 要配慮個人情報 本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして規則で定める記述等が含まれる個人情報をいう。
(4) 保有個人情報 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した個人情報であって、当該実施機関の職員が組織的に利用するものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、行政情報(四万十市情報公開条例(平成17年四万十市条例第13号。以下「情報公開条例」という。)第3条第2項に規定する行政情報をいう。)に限る。
(5) 特定個人情報 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号。以下「番号法」という。)第2条第8項に規定する特定個人情報をいう。
(6) 情報提供等記録 番号法第23条第1項及び第2項(これらの規定を番号法第26条において準用する場合を含む。)の規定により記録された特定個人情報をいう。
(7) 保有特定個人情報 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した特定個人情報であって、当該実施機関の職員が組織的に利用するものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、行政文書に記録されているものに限る。
(8) 個人情報ファイル 保有個人情報を含む情報の集合物であって、次に掲げるものをいう。
ア 一定の事務の目的を達成するために特定の保有個人情報を電子計算機を用いて検索できるように体系的に構成したもの
イ アに掲げるもののほか、一定の事務の目的を達成するために氏名、生年月日、その他の記述等により特定の保有個人情報を容易に検索することができるように体系的に構成したもの
(9) 事業者 法人その他の団体(国及び地方公共団体を除く。)及び事業を営む個人をいう。
(実施機関の責務)
第3条 実施機関は、この条例の目的を達成するため、個人情報の保護に必要な措置を講ずるとともに、各種の施策を通じて個人情報の保護に努めなければならない。
2 市長は、事業者において個人情報の保護が図られるよう啓発その他の必要な施策の普及促進に努めなければならない。
(市民の責務)
第4条 市民は、個人情報の保護の重要性を認識し、他人の個人情報の取扱いに関し、その権利権益を不当に害することのないように努めなければならない。また、個人情報の保護に関する市の施策に協力するものとする。
(事業者の責務)
第5条 事業者は、個人情報の保護の重要性を認識し、個人情報を適正に取り扱い、個人の基本的人権を侵害することのないよう努めなければならない。また、個人情報の保護に関する市の施策に協力するものとする。
(個人情報取扱いの一般的制限)
第6条 実施機関は、個人情報を取り扱うときは、その業務の目的を明らかにするとともに、適法かつ公正な手段により目的達成のために必要な範囲内で行わなければならない。
2 実施機関は、要配慮個人情報については、取扱いをしてはならない。ただし、法令又は他の条例の定めがあるとき、その他情報公開条例第19条に規定する四万十市情報公開・個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)の意見を聴いて、相当の理由があると実施機関が認めるときについては、この限りでない。
(個人情報取扱業務の登録)
第7条 実施機関は、個人情報を取り扱う業務を新たに開始するときは、次の各号に掲げる事項を個人情報取扱業務登録簿(以下「登録簿」という。)に登録しなければならない。ただし、個人情報の取扱いが定型化されず、かつ、継続して行われるものでもない場合は、当該登録を省略することができる。
(1) 業務の名称
(2) 業務の目的
(3) 個人情報の記録の対象者
(4) 個人情報の記録の内容
(5) 個人情報に要配慮個人情報が含まれるときは、その旨
(6) 前各号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項
2 実施機関は、前項の登録に係る業務を変更するとき又は廃止したときは、その旨を登録しなければならない。
4 実施機関は、前3項の規定による業務の登録をしたときは、その旨を審査会に報告しなければならない。
5 実施機関は、登録簿を一般の閲覧に供するものとする。
(個人情報収集の制限)
第8条 実施機関は、個人情報を収集するときは、その目的、根拠を明確にし、個人情報の当該個人(以下「本人」という。)から直接収集しなければならない。
(1) 本人以外の者からの個人情報収集について本人の同意があるとき。
(2) 本人以外の者からの個人情報収集について法令又は他の条例に定めがあるとき。
(3) 当該個人情報が公報、出版、報道等により公にされているとき。
(4) 市民の生命、健康、身体又は財産に対する危険を避けるため、緊急かつやむを得ないと認められるとき。
(5) 前各号に掲げるもののほか、実施機関が審査会の意見を聴いて、公益上必要その他相当の理由があると認めるとき。
(6) 次条第2項の規定により実施機関内の他の個人情報を利用するとき。
(目的外利用の制限)
第9条 実施機関は、保有個人情報(保有特定個人情報を除く。以下この条及び第10条において同じ。)について収集した目的以外の範囲を超える利用(市の機関以外のものに行う提供を除く。以下「目的外利用」という。)をしてはならない。
(1) 目的外利用をすることについて本人の同意があるとき。
(2) 目的外利用について法令又は他の条例に定めがあるとき。
(3) 市民の生命、健康、身体又は財産に対する危険を避けるため、緊急かつやむを得ないと認められるとき。
(4) 前3号に掲げるもののほか、実施機関が審査会の意見を聴いて、公益上必要その他相当の理由があると認めるとき。
3 実施機関は、前項の規定により目的外利用をしたときは、実施機関が定める事項を記録しなければならない。
(保有特定個人情報の目的外利用の制限)
第9条の2 実施機関は、保有特定個人情報について、目的外利用をしてはならない。
2 前項の規定にかかわらず、実施機関は、人の生命、身体又は財産に対する危険を避けるために必要がある場合であって、本人の同意があり、又は本人の同意を得ることが困難であるときは、保有特定個人情報(情報提供等記録を除く。)の目的外利用をすることができる。
3 実施機関は、前項の規定により目的外利用をしたときは、実施機関が定める事項を記録しなければならない。
4 実施機関は、第2項の規定により目的外利用をしたときは、公示その他適切な方法によりその旨を周知させなければならない。ただし、審査会の意見を聴いた上で適当と認めたときは、この限りでない。
(外部提供の制限)
第10条 実施機関は、保有個人情報について実施機関以外のものへ提供(以下「外部提供」という。)をしてはならない。
(1) 外部提供をすることについて本人の同意があるとき。
(2) 外部提供について法令又は他の条例に定めがあるとき。
(3) 市民の生命、健康、身体又は財産に対する危険を避けるため、緊急かつやむを得ないと認められるとき。
(4) 前3号に掲げるもののほか、実施機関が審査会の意見を聴いて、公益上必要その他相当の理由があると認めるとき。
3 実施機関は、前項の規定により外部提供をしたときは、実施機関が定める事項を記録しなければならない。
(特定個人情報の提供の制限)
第10条の2 実施機関は、番号法第19条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報を提供してはならない。
(電子計算組織等の結合の禁止)
第11条 実施機関は、公益上の必要があり、かつ、個人情報について必要な保護措置が講じられていると認める場合を除き、個人情報の処理に関して市の機関以外のものと、通信回線その他の方法による電子計算組織等の結合をしてはならない。ただし、審査会の意見を聴いた上で、実施機関が特に必要があると認めたときは、この限りでない。
2 前項の規定は、特定個人情報を提供する場合は、適用しない。
(個人情報の適正管理)
第12条 実施機関は、個人情報の適正な管理及び安全保護を図るため、個人情報保護管理責任者を置くとともに、次の各号に掲げる事項について必要な措置を講じなければならない。
(1) 個人情報は、正確かつ必要に応じて最新なものとすること。
(2) 個人情報の漏えい、滅失、改ざん、き損その他の事故を防止すること。
2 実施機関は、保有する必要がなくなった個人情報については、速やかに廃棄する等の措置を講じなければならない。
(職員の義務)
第13条 実施機関の職員は、職務に関して知り得た個人情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。その職を退いた後も同様とする。
(委託に伴う措置)
第14条 実施機関は、保有個人情報の処理その他の保有個人情報の取扱いに伴う業務を委託しようとするときは、保有個人情報を保護するために必要な措置を講じなければならない。
(指定管理者の指定に伴う措置等)
第14条の2 実施機関は、指定管理者(地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者をいう。以下同じ。)に公の施設(地方自治法第244条第1項に規定する公の施設をいう。以下同じ。)の管理を行わせるときは、当該公の施設を管理するに当たって取り扱われる個人情報を保護するため、必要な措置を講じなければならない。
2 指定管理者は、公の施設を管理するに当たって個人情報を取り扱うときは、当該個人情報の適正な管理を行うため必要な措置を講じなければならない。
3 指定管理者又はその管理する公の施設の管理の業務に従事している者若しくは従事していた者は、当該管理の業務に関して知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。
(受託者の責務)
第15条 実施機関から保有個人情報の処理の委託を受けた者(以下「受託者」という。)は、受託した処理業務において、実施機関同様に保有個人情報の適正な維持管理について必要な措置を講じなければならない。
2 前項の受託者若しくは受託者であった者又は受託した業務の処理に従事している者又は従事していた者は、当該業務の処理に関して知り得た保有個人情報を漏らし、又は不当な目的に使用してはならない。
(開示の請求権者)
第16条 何人も、実施機関に対し、自己に係る保有個人情報の開示を請求することができる。
2 前項に規定する開示の請求(以下「開示請求」という。)は未成年者又は成年被後見人の法定代理人(保有特定個人情報にあっては、未成年者若しくは成年被後見人の法定代理人又は本人の委任による代理人)によりすることができる。
(保有個人情報の開示義務)
第17条 実施機関は、開示請求があったときは、開示請求に係る保有個人情報が次の各号のいずれかに該当する保有個人情報(以下「不開示情報」という。)である場合を除き、開示請求をした者(以下「開示請求者」という。)に当該保有個人情報を開示しなければならない。
(1) 法令等の規定により、本人に開示することができないとされているもの
(2) 個人の指導、診断、評価、判定、選考等に関する保有個人情報であって、本人に開示しないことが適当であると認められるもの
(3) 本人以外の者の保有個人情報が含まれる場合であって、開示することにより、当該本人以外の者に不利益を及ぼすおそれのあるもの
(4) 市又は国若しくは他の地方公共団体の内部又は相互間における審議、検討又は協議等(以下この号において「審議等」という。)に関する保有個人情報で、次に掲げる理由があるもの
ア 開示することで、当該又は将来同種の審議等での率直な意見の交換又は意思決定の中立性が不当に損なわれると判断できる合理的な理由
イ 開示することで、不当に市民の間に混乱を生じさせる、若しくは特定のものに不当に利益を与え、又は不利益を及ぼすと判断できる合理的な理由
(5) 市又は国若しくは他の地方公共団体が行う監督、監査、調査、検査、取締り、許可、認可、試験、契約、交渉、争訟その他の事務又は事業に関する保有個人情報であって、開示することにより当該若しくは将来同種の事務又は事業の実施の目的を失わせ、又はこれらの事務若しくは事業の実施に著しい支障が生ずるもの
(6) 国又は他の地方公共団体との間における協議、依頼、委任等により実施機関が作成若しくは取得した保有個人情報であって、開示することにより、国又は他の地方公共団体との協力関係を著しく損なうもの
(7) 開示することにより、生命、身体、財産の保護その他基本的人権の擁護又は犯罪の予防、犯罪の捜査その他公共の安全と秩序の維持に支障が生ずるおそれのあるもの
(保有個人情報の一部開示)
第18条 実施機関は、開示請求に係る保有個人情報の一部に不開示情報が含まれている場合において、不開示情報に係る部分を容易に区分して除くことができ、かつ、区分して除くことにより当該開不請求の趣旨が損なわれることがないと認められるときは、当該不開示情報に係る部分を除いて開示しなければならない。
(保有個人情報の存否に関する情報)
第19条 開示請求に対し、当該開示請求に係る保有個人情報が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、実施機関は、当該保有個人情報の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。
(開示の請求)
第20条 開示請求をしようとする者は、実施機関に対して、次の各号に掲げる事項を記載した請求書を提出しなければならない。
(1) 開示請求をする者の氏名及び住所
(2) 開示請求に係る保有個人情報の内容
(3) その他実施機関が定める事項
2 開示請求をしようとする者は、開示請求を提出する際、実施機関に対し、当該本人又はその未成年者若しくは成年被後見人の法定代理人(保有特定個人情報にあっては、未成年者又は成年被後見人の法定代理人又は本人の委任による代理人)であることを証明する書類を提出し、又は提示しなければならない。
3 実施機関は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求者に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(開示請求に対する決定等)
第21条 実施機関は、開示請求があったときは、当該請求のあった日から起算して15日以内に、開示の可否の決定(以下「開示決定等」という。)をしなければならない。ただし、前条第3項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2 実施機関は、開示決定等を行ったときは、その旨を直ちに書面により通知しなければならない。
3 実施機関は、保有個人情報の全部を開示しないこと(第19条の規定により開示請求を拒否するとき、及び開示請求に係る保有個人情報の全部又は一部を保有していないときを含む。)又は保有個人情報の一部を開示しないこと(開示請求に係る保有個人情報の一部を保有していないときを含む。)を決定したときは、書面によりその理由を提示しなければならない。この場合において、当該理由は、その根拠規定及び当該規定を適用する根拠が、当該書面の記載自体から理解され得るものでなければならない。
(開示の方法)
第22条 実施機関は、開示決定をしたときは、速やかに、次の各号に掲げる保有個人情報の区分ごとに定める方法により開示をしなければならない。
(1) 文書、図画、写真及びフィルムについては、閲覧、視聴又は写しの交付
(2) 録音・録画テープについては、視聴、聴取又は写しの交付
(3) 電子計算機処理に使用される磁気テープ、磁気ディスク等については、磁気テープ、磁気ディスク等から通常の方法により印字装置を用いて出力されたものの閲覧又は写しの交付
(4) その他の物に記録されている保有個人情報については、前3号の方法に準じた方法
2 実施機関は、保有個人情報に係る文書等を直接開示することにより、当該文書等を汚損し、又は破損するおそれがあるときその他相当の理由があるときは、前項の規定にかかわらず、当該文書等の写しにより開示することができる。
3 保有個人情報の開示を受ける者は、実施機関に対し、当該本人又はその未成年者若しくは成年被後見人の法定代理人(保有特定個人情報にあっては、未成年者又は成年被後見人の法定代理人又は本人の委任による代理人)であることを証明する書類を提示しなければならない。
(開示請求の特例)
第23条 実施機関があらかじめ定めた保有個人情報については、第20条第1項の規定にかかわらず開示請求を口頭により行うことができる。
(訂正の請求権者)
第24条 何人も、自己に係る保有個人情報について事実に誤りがあると認めるときは、その訂正の請求(以下「訂正の請求」という。)をすることができる。
2 第16条第2項の規定は、訂正の請求について準用する。
(訂正の請求)
第25条 保有個人情報の訂正を請求しようとする者は、実施機関に対して、次の各号に掲げる事項を記載した請求書を提出しなければならない。
(1) 訂正の請求をする者の氏名及び住所
(2) 訂正の請求に係る保有個人情報の内容
(3) 訂正を求める箇所及び訂正の内容
(4) その他実施機関が定める事項
2 訂正の請求をしようとする者は、訂正の内容が事実に合致することを証明する書類を提出し、又は提示しなければならない。
2 実施機関は、訂正の決定を行ったときは、訂正の請求に係る保有個人情報の訂正をした上で、請求者に訂正の内容及びその理由を直ちに書面により通知しなければならない。
3 実施機関は、訂正をしない旨の決定をしたときは、訂正の請求者にその旨及びその理由を直ちに書面により通知しなければならない。
2 法定代理人(保有特定個人情報にあっては、未成年者若しくは成年被後見人の法定代理人又は本人の委任による代理人)は、本人に代わって前項の規定による利用停止を請求することができる。
(利用停止請求の手続)
第28条 利用停止請求をしようとする者は、実施機関に対して、次に掲げる事項を記載した請求書を提出しなければならない。
(1) 利用停止請求をしようとする者の氏名及び住所又は居所
(2) 利用停止請求に係る保有個人情報を特定するに足りる事項
(3) 利用停止請求の趣旨及び理由
(4) 前3号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項
(保有個人情報の利用停止義務)
第29条 実施機関は、利用停止請求があった場合において、当該利用停止請求に理由あると認めるときは、当該実施機関における個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な限度で、当該利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしなければならない。ただし、当該保有個人情報の利用停止をすることにより、当該保有個人情報の利用の目的に係る業務の性質上、当該業務の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあると認められるときは、この限りでない。
2 実施機関は、前項の規定により利用停止をする旨の決定をしたときは、当該利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をした上、利用請求をした者(以下「利用停止請求者」という。)に対し、利用停止の内容及びその理由を直ちに書面により通知しなければならない。
3 実施機関は、第1項の規定により利用停止しない旨の決定をしたときは、利用停止請求者に対し、その旨及びその理由を直ちに書面により通知しなければならない。
4 実施機関は、正当な理由により、第1項に規定する期間内に利用停止決定等ができない場合は、同行の規定にかかわらず、当該期間を延長することができる。この場合において、実施機関は、利用停止請求者に対し、当該延長の理由及び利用停止決定等ができる時期を書面により通知しなければならない。
(費用負担)
第31条 この条例により保有個人情報の写しの交付を受ける者は、写しの作成及び送付に要する費用を負担しなければならない。ただし、実施機関は、特別の理由があると認めた場合は、当該費用の負担を免除することができる。
2 保有個人情報の記録の閲覧、視聴及び聴取に要する費用並びに訂正の請求に係る費用は無料とする。
(審理員による審理手続に関する規定の適用除外等)
第32条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項本文の規定は、適用しない。
(審査会への諮問等)
第33条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為について審査請求があった場合、当該審査請求に対する裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、当該審査請求のあった日から起算して15日以内に、審査会に諮問しなければならない。
(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合
(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の全部を開示する場合(当該保有個人情報の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)
(3) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る訂正請求の全部を訂正することとする場合
(4) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る利用停止請求の全部を利用停止することとする場合
2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。
3 第1項の規定により諮問をした実施機関は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下同じ。)
(2) 開示請求者、訂正請求者又は利用停止請求者(これらの者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(3) 当該審査請求に係る開示決定等について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
4 第1項の諮問に対する答申を受けた実施機関は、答申を尊重し、答申を受けた日から起算して15日以内に裁決をしなければならない。
(適正処理の申出)
第34条 何人も、自己に係る保有個人情報の取扱いが不適正であると認めるときは、当該個人情報の取扱いの適正処理(事実の誤りの訂正を除く。以下この条において同じ。)を実施機関に申し出ることができる。
3 適正処理の申出をしようとする者(以下この条において「申出者」という。)は、当該申出に係る保有個人情報の取扱いを行う実施機関に対して、次の各号に掲げる事項を記載した申出書を提出しなければならない。
(1) 申出者の氏名及び住所
(2) 不適正であると認める保有個人情報の取扱い
(3) 求める適正処理の内容
(4) その他実施機関が定める事項
4 第20条第2項の規定は、申出について準用する。
(調査権限等)
第35条 第33条第1項の規定による諮問に基づき審査会が行う調査審議に係る手続については、四万十市情報公開条例第20条から第25条までの規定を準用する。
(苦情又は相談の処理)
第36条 市長は、個人情報の取扱いに関する苦情又は相談があったときは、迅速かつ適切に処理するよう努めなければならない。
(出資法人の責務)
第37条 市が出資をしている法人で規則で定めるものは、個人情報の取扱いに関し、実施機関に準じた保護措置を講ずるものとする。
(運用状況の公表)
第38条 実施機関は、毎年この条例の運用状況について、実施機関の定めるところにより、これを公表する。
2 この条例は、前項に規定するもののほか四万十市立図書館その他これに類する市の施設において、市民の利用に供することを目的として管理している図書、図画等については、適用しない。
(罰則)
第40条 実施機関の職員若しくは職員であった者又は受託業務若しくは指定管理者が行う本市の公の施設の管理に係る業務に従事している者若しくは従事していた者が、正当な理由がないのに、第2条第8号アに係る個人情報ファイル(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を提供したときは、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
第41条 前条に規定する者が、その業務に関して知り得た保有個人情報を、自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第42条 実施機関の職員がその職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録を収集したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第43条 偽りその他不正の手段により、開示決定に基づく保有個人情報の開示を受けた者は、5万円以下の過料に処する。
(委任)
第44条 この条例の施行に関し必要な事項は、実施機関が定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成17年4月10日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに、合併前の中村市個人情報保護条例(平成15年中村市条例第24号。以下「合併前の条例」という。)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。
4 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。
附則(平成17年9月30日条例第215号)抄
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。ただし、次項の改正規定は、平成18年4月1日から施行する。
附則(平成27年9月29日条例第36号)
この条例は、平成28年1月1日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(1) 第2条の改正規定(情報提供記録に関する部分を除く。)、第9条の改正規定及び第35条の改正規定 平成27年10月5日
(2) 第2条の改正規定(情報提供記録に関する部分に限る。)、第9条の次に1条を加える規定(情報提供等記録に関する部分に限る。)及び第27条の改正規定(情報提供等記録に関する部分に限る。) 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)附則第1条第5号に掲げる規定の施行の日
附則(平成28年3月18日条例第5号)
この条例は、平成28年4月1日から施行する。
附則(平成29年3月17日条例第1号)
この条例は、平成29年5月30日から施行する。ただし、第28条の改正規定は、公布の日から施行する。
附則(平成29年12月21日条例第31号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和4年3月31日条例第21号)
この条例は、令和4年4月1日から施行する。