○四万十市環境基本条例
平成17年4月10日
条例第144号
目次
前文
第1章 総則(第1条―第6条)
第2章 環境の保全及び創造に関する施策の策定等に関する方針(第7条)
第3章 環境基本計画(第8条)
第4章 環境の保全及び創造に関する施策等(第9条―第18条)
第5章 地球環境の保全に関する施策(第19条)
第6章 四万十市環境審議会(第20条―第24条)
附則
私たちのまち四万十市は、日本最後の清流四万十川の下流に位置し、緑あふれる美しい山々や太平洋に面した美しい海岸など自然環境に恵まれている。
しかしながら、近年の大量生産、大量消費によるごみの増加、無秩序な開発による自然破壊、生活環境の変化により、自然の調和が損なわれようとしている。また、今日の環境問題は、このような一地域に限られた身近な問題から、地球温暖化、オゾン層の破壊、熱帯雨林の減少など地球規模の問題まで極めて幅広い問題まで含まれ、これらに共通の原因は通常の事業活動や日常の生活から生ずる環境負荷があまりにも大きなものになっていることです。
健全で恵み豊かな環境の下に、健康で文化的な生活を営むことは市民の権利であり、私たちは、この良好な環境を保全及び創造し、将来の市民に引き継ぐ責務を負っている。
このような認識の下、市、事業者及び市民が協力し、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会を構築し、人と自然が共生できる四万十市を目指し、この条例を制定する。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、環境の保全及び創造について基本理念を定め、市、事業者及び市民の責務を明らかにするとともに環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全及び創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の市民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「環境ヘの負荷」とは、人の活動により環境に加えられる影響であって、環境保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。
2 この条例において「地球環境保全」とは、人の活動による地球全体の温暖化又はオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球の全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに市民の健康で文化的な生活の確保に寄与するものをいう。
3 この条例において「公害」とは、環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下及び悪臭によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む。以下同じ。)に係る被害が生ずることをいう。
(基本理念)
第3条 環境の保全及び創造は、現在及び将来の世代の人間が健全で恵み豊かな環境の恵沢を享受するとともに人類の存続の基盤である環境が将来にわたって維持されるように適切に行われなければならない。
2 環境の保全及び創造は、健全で恵み豊かな環境を維持しつつ、環境への負荷の少ない健全な経済の発展を図りながら持続的に発展することができる社会が構築されることを旨とし、市、事業者及び市民が公平な役割分担の下に自主的かつ積極的に行わなければならない。
3 地球環境保全が、人類共通の課題であるとともに市民の健康で文化的な生活を将来にわたって確保する上での課題であることをかんがみ、すべての事業活動及び日常生活において積極的に推進されなければならない。
(市の責務)
第4条 市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、環境の保全及び創造に関し、四万十市の自然的社会的条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。
(事業者の責務)
第5条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に関し、これに伴う環境への負荷の低減その他環境の保全に自ら努めるとともに、市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力する責務を有する。
(市民の責務)
第6条 市民は、基本理念にのっとり、環境の保全上の支障を防止するため、その日常生活に伴う環境への負荷の低減に努め、自らの行動によって良好な環境を損なうことのないように互いに配慮するとともに、市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力する責務を有する。
第2章 環境の保全及び創造に関する施策の策定等に関する方針
第7条 市は、基本理念にのっとり、次に掲げる事項を基本方針として環境の保全及び創造に関する施策を策定し実施しなければならない。
(1) 人の健康が保護され、生活環境が保全され、自然環境が適正に保全されるよう、公害防止、生活排水による水質汚濁の防止、廃棄物の適正処理等により、大気、水、土壌その他の環境の自然的構成要素が良好な状態に保持されること。
(2) 生態系の多様性の確保、野生生物の種の保存その他の生物の多様性の確保が図られるとともに、森林、農地、水辺地等における多様な自然環境が地域の自然的社会的条件に応じて体系的に保全されること。
(3) 人と自然との豊かな触れ合いが保たれるとともに、地域の歴史及び文化の特性を生かし、快適な環境が保全及び創造されること。
(4) 資源の循環的効率的な利用、エネルギーの有効利用、廃棄物の減量化等の推進を図り、環境への負荷の少ない社会を構築すること。
第3章 環境基本計画
第8条 市は、環境の保全に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、環境の保全に関する基本的な計画(以下「環境基本計画」という。)を定めなければならない。
2 環境基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
(1) 環境の保全に関する総合的かつ長期的な施策の大綱
(2) 前号に掲げるもののほか、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
3 市長は、環境基本計画を定めるにあたっては市民の意見を反映するように努めるとともに、あらかじめ四万十市環境審議会の意見を聴かなければならない。
4 市長は、環境基本計画を定めたときは速やかにこれを公表しなければならない。
5 前2項の規定は、環境基本計画の変更について準用する。
第4章 環境の保全及び創造に関する施策等
(市の施策の策定等にあたっての配慮)
第9条 市は、環境に影響を及ぼすと認められる施策を策定し、又は実施するにあたっては環境の保全に配慮しなければならない。
(庁内体制の確立)
第10条 市長は、前条に定める配慮義務を実効性のあるものとするため、本市の環境の保全及び創造に関する施策について総合的調整を行うための庁内体制を確立するものとする。
(資源の循環的な利用等の促進)
第11条 市は、環境への負荷の低減を図るため、事業者又は市民による資源の循環的利用、廃棄物の減量及びエネルギーの有効利用が促進されるように必要な措置を講ずるものとする。
(環境教育及び環境学習の推進等)
第12条 市は、環境の保全及び創造に関する教育、学習の振興及び環境の保全に関する広報活動の充実により、事業者及び市民(以下「市民等」という。)が、環境の保全及び創造についての理解を深めるとともに、これらの者の環境の保全に関する活動を行う意欲が増進されるようにするための必要な措置を講ずるものとする。
(市民等の自発的な活動の促進)
第13条 市は、市民等が自発的に行う緑化活動、再生資源に係る回収活動、その他環境の保全及び創造に関する活動等が促進されるよう必要な措置を講ずるものとする。
(情報の提供)
第14条 市は、市民等が自発的に行う環境の保全及び創造に関する活動の促進に資するため、環境の状況及びその他環境の保全に関する必要な情報を適切に提供するように努めるものとする。
(調査の実施)
第15条 市は、環境の状況の把握及び環境を保全するための施策の策定に必要な調査を実施するものとする。
(協定の締結)
第16条 市は、生活環境及び自然環境の保全に関し必要と認めるときは、事業者と公害防止及び環境保全に関する協定を締結することができる。
2 協定を締結した事業所は、当該協定を遵守しなければならない。
(公害に係る紛争の処理)
第17条 市は、公害に係る紛争の円滑な処理を図るため、必要な措置を講じなければならない。
(国、県及びその他の地方公共団体との協力)
第18条 市は、環境の保全及び創造に係る広域的な取り組みを必要とする施策については、国、県及びその他の地方公共団体と協力して推進するよう努めるものとする。
第5章 地球環境の保全に関する施策
第19条 市は、国及び県の講ずる地球環境の保全に関する施策を推進するとともに、他の関係機関等と協力して地球環境の保全に関する国際協力を推進するため、必要な措置を講ずるものとする。
第6章 四万十市環境審議会
(環境審議会)
第20条 環境基本法(平成5年法律第91号)第44条の規定により、四万十市環境審議会(以下この章において「審議会」という。)を設置する。
2 審議会は、環境基本計画に関する事項その他環境の保全及び創造に関する基本的事項について調査審議する。
3 審議会は、前項に規定する事項に関し、市長に意見を述べることができる。
(審議会の組織)
第21条 審議会は、委員15人以内で組織する。
2 委員は、次の各号に掲げる者のうちから市長が委嘱する。
(1) 学識経験を有する者
(2) 公益を代表する者
(3) 市民を代表する者
(4) その他市長が適当と認める者
(委員の任期)
第22条 委員の任期は、2年とする。ただし、再任することができる。
2 委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(会長及び副会長)
第23条 審議会に会長及び副会長各1名を置き、それぞれ委員の互選によって定める。
2 会長は会務を総理し、審議会を代表する。
3 副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるときはその職務を代理する。
(会議等)
第24条 審議会は、会長が招集し、会長が議長となる。
2 審議会は、委員の過半数が出席しなければ、会議を開くことができない。
3 審議会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
附則
この条例は、平成17年4月10日から施行する。