○四万十市水害に強い土地利用条例

令和6年3月21日

条例第4号

(目的)

第1条 この条例は、台風、集中豪雨等による浸水被害が発生し、又はそのおそれがある地域について、市民の生命及び財産を保護するため、浸水被害の防止に関する必要な事項を定め、もって市民が安心して暮らすことができる安全なまちづくりに寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 浸水被害 住家(人の居住の用に供する家屋又は家屋の部分をいう。)の床上浸水被害をいう。

(2) 浸水予測区域 浸水被害が発生又は発生のおそれがある区域として、規則で定める区域をいう。

(3) 貯留浸透阻害行為(次号以下「行為」という。)は以下の行為をいう。

 厚さ50センチメートル以上の盛土又は埋土(厚さ50センチメートル未満であっても連続若しくは隣接して盛土若しくは埋土を行う場合、又は機能的に一体とみられる盛土若しくは埋土の厚さが50センチメートル以上となる場合を含む。)

 宅地等にするために行う土地の形質の変更

 土地の舗装(コンクリート等の不浸透性の材料で土地を覆う行為)

 浸水被害軽減施設の埋立て等、過去になされた浸水被害対策の機能を損なう行為

 土地又は雨水流出抑制施設の形質を変更すること等により、氾濫水の貯留機能を減少させ浸水被害発生時に他の土地の浸水深を増加させるおそれのある行為として規則で定めるもの

 土地からの流出雨水量(地下に浸透しないで他の土地へ流出する雨水の量をいう。)を増加させるおそれのある行為として規則で定めるもの

(4) 事業者 行為を行おうとする者をいう。

(5) 周辺住民 浸水予測区域に居住する住民及び浸水予測区域の施設に利害関係を有する者をいう。

(6) 雨水流出抑制施設(次条以下「施設」という。) 雨水を一時的に貯留又は地下に浸透させるなど、雨水の流出抑制機能を有する施設であって、市又は事業者が浸水被害の発生及び拡大の防止を目的に設置するものをいう。

(市の責務)

第3条 市は、水害に強いまちづくりを推進するため、次のとおり浸水被害に対する必要な施策を講ずるものとする。

(1) 雨水の速やかな排水のため、既存施設の機能向上及び維持並びに浸水予測区域の雨水貯留機能の向上に努めるものとする。

(2) 森林の持続的な保水機能を維持するため、適切な森林整備や計画的な森林資源の利用に努めるものとする。

(3) 水防災意識社会再構築ビジョンに基づく市民の防災意識の向上及び警戒避難体制の充実のため、防災情報の提供体制の構築及び周辺住民と連携した防災訓練の実施など、市民の防災力向上の支援に努めるものとする。

(市民の責務)

第4条 水害に強い土地利用の在り方についての理解と関心を深め、浸水予測区域の浸水に対する安全確保、その他の浸水対策に自ら努めなければならない。

2 国、県及び市が実施する浸水対策に関する施策に協力するよう努めなければならない。

(事業者の責務)

第5条 自らが地域社会の一員であることを認識し、市民と共に浸水対策の推進に努めるとともに、市が実施する浸水対策に関する施策に協力するよう努めなければならない。

2 地域の地理特性及び過去の水害を把握するとともに、行為の影響による浸水被害を回避し、又は軽減するために必要な取組を自主的かつ積極的に行うよう努めなければならない。

(周辺住民への周知)

第6条 事業者は、浸水予測区域において行為を行おうとするときは、あらかじめ当該行為に係る法律、政令又は条例の規定による許可申請、認可申請又は届出等を行う前に、周辺住民に対し規則で定めるところにより、行為の計画内容を周知し、理解を得なければならない。

2 事業者は、周辺住民へ周知し、理解を得たことを明らかにする書面を、第7条の届出に併せ市長に提出しなければならない。

(行為に関する計画書の届出)

第7条 浸水予測区域において、対象面積が1,000平方メートル以上の行為(対象面積が1,000平方メートル未満の行為であっても連続又は隣接して行為を行い、又は機能的に一体とみられる行為の合計面積が1,000平方メートル以上となる場合を含む。)を行おうとする事業者は、規則で定めるところにより、行為に着手する日の20日前までに、計画書を市長に届け出なければならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為及び非常災害のために必要な応急措置として行う行為等、規則で定めるものについては、この限りでない。

(変更の届出)

第8条 事業者は、届出に係る事項を変更しようとするときは、規則で定めるところにより、変更をしようとする日の15日前までにその理由を付して市長に届け出なければならない。ただし、規則で定める軽微なものについては、この限りでない。

(標識の掲示)

第9条 事業者は、行為区域の見やすい場所に、規則で定めるところにより、必要な事項を記載した標識を掲げなければならない。

(行為計画の変更命令)

第10条 市長は、第7条又は第8条の規定による届出があった場合は、当該計画が規則第9条に規定する技術的基準に適合せず、かつ、この条例の目的達成に支障があると認められる明らかな理由があるときは、届出を受理した日から15日以内に限り、その届出を行った事業者に対し、理由を付した書面により、計画書の変更を命ずることができる。

(措置命令)

第11条 市長は、この条例又はこの条例に基づく規則若しくは命令に違反した事業者に対して、行為の停止又は原状回復その他違反を是正するために必要な措置を命ずることができる。

2 市長は、事業者が行為を廃止し、又は休止しようとする場合は、災害を防止するために必要な措置を命ずることができる。

3 市長は、前2項の措置を命じようとする場合においては、あらかじめその措置を命じようとする事業者について聴聞を行わなければならない。ただし、その者が聴聞に応じないとき、又は緊急やむを得ないときは、この限りでない。

4 市長は、第1項又は第2項の規定による命令をした場合においては、規則で定める方法により、行為区域内に標識を設置することができる。

5 前項の場合において、事業者は当該標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。

(完了等の届出)

第12条 事業者は、当該届出に係る行為を完了し、又は廃止したときは、規則で定めるところにより、その日から15日以内にその旨を市長に届け出なければならない。

(承継)

第13条 事業者について相続、合併又は分割があったときは、相続人又は合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割により当該届出の全部を承継した法人は、それぞれの地位を承継する。

2 前項の規定により地位を承継した者は、その承継のあった日から15日以内に、その旨を市長に届け出なければならない。

(報告の徴収及び立入検査)

第14条 市長は、この条例の目的を達成するために必要と認めるときは、事業者その他の関係人に対し必要な報告を求め、又はその職員に、行為区域その他その業務を行う場所に立ち入り、必要な調査若しくは検査をさせ、関係人に質問させることができる。

2 前項の規定による立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 事業者その他の関係人は、正当な理由がない限り、第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は調査、検査若しくは立入りを拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をしてはならない。

(委任)

第15条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第16条 第11条第1項又は第2項の規定による命令に違反した者は、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

第17条 第7条の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をした者又は第10条による命令に違反した者は、5万円以下の罰金に処する。

第18条 次の各号のいずれかに該当する者は、1万円以下の過料に処する。

(1) 第8条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

(2) 第9条の規定に違反した者

(3) 第14条第3項の規定に違反した者

(両罰規定)

第19条 事業者の代表者又は事業者若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその事業者又は人の業務に関して、第16条又は第17条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その事業者又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

(施行期日)

1 この条例は、令和6年7月1日から施行する。

(適用区分)

2 この条例の施行の日から起算して20日を経過する日までに第7条に規定する行為に着手しようとする者に対する同項の規定の適用については、同項中「行為に着手する日の20日前までに」とあるのは、「行為に着手する日までに」とする。

四万十市水害に強い土地利用条例

令和6年3月21日 条例第4号

(令和6年7月1日施行)